放射線治療品質管理

線量計校正の申込概要

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 ここでは治療用線量計の各校正サービス(空中校正、水中校正(一体)、水中校正(分離)および電位計校正)について、概要や留意点を説明いたします。ご理解の上、お申込みをよろしくお願いいたします。

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各校正サービスの概要

 表1.のとおり、当センターにおける治療用線量計の各サービスには、大別して空中校正と水中校正、電位計校正があり、さらに水中校正は一体校正と分離校正に分かれます。分離校正は2018年7月から開始する新しいサービスであり、電離箱単体での校正を可能し、そして従来では難しかった、測定器側(電位計)に本来必要な「目盛の校正」を行うことができます。前述のメリットがありながらも、分離校正による校正の不確かさは一体校正より小さくご提供いたします。


表1.各校正サービスの概要

サービス区分空中校正水中校正
(一体)
水中校正
(分離)New
電位計校正New
開始時期 2004年4月~ 2012年10月~ 2018年7月~ 2018年7月~
JCSS登録取得日 2008年11月26日 2012年8月16日 2018年4月26日 2018年4月26日
対象機器 電位計および電離箱 電位計および電離箱 電離箱のみ 電位計のみ
高圧印加方式 ユーザー指定 ユーザー指定 フローテッド方式 印加なし(0 V条件)
校正項目(範囲) Co60-γ線照射線量[C/kg]を入力した時の電位計読み値[rdg]測定点:1 Co60-γ線水吸収線量[Gy]を入力した時の電位計読み値[rdg]測定点:1 Co60-γ線水吸収線量[Gy]に対する電離電荷[nC]の比測定点:1 電荷[nC](下限5 nC,上限1000 nC)を入力した時の電位計読み値[rdg]測定点:複数
校正の不確かさ(k=2)(最高校正能力) 1.3 % 1.1 % 1.0 % 0.16 %
申込上の留意点 校正実施日(仮予約)は要調整 2.項を参照下さい 2.項を参照下さい
供給される校正定数 Nc[C・kg-1・rdg-1] ND,w[Gy・rdg-1] ND,w[Gy・nC-1] kelec[nC・rdg-1]



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分離校正(2018年7月~)に関する留意点

分離校正は、従来の一体校正に対して申込時の留意点が異なります。下記4項目をご拝読いただき、十分にご理解をいただけた場合のみお申込み下さい。


2-1.線量校正センターのポリシー

 分離校正では電位計、電離箱を別々に校正しますが、線量計は原理上、電位計と電離箱がセットになった時に初めて使用できるものです。原則、ご使用の際は電位計、電離箱のどちらも分離校正(JCSS校正)によって校正定数が付与されたものを組み合わせなければ、その校正定数(ND,w[Gy・nC-1]×kelec[nC・rdg-1])はJCSS校正を受けた線量計として使用できません。
 当センターでは、前段の原理・原則から分離校正ご依頼に対する受理手順を検討した結果、既に分離校正(JCSS校正)によって校正定数が付与された電位計(その校正日から3 年以内)または電離箱(その校正日から1 年以内)をご所有の場合は、それぞれ組み合わせる電離箱または電位計の「単品」でのお申込を受け付けられると考えます。それ以外に該当する場合(例えば初めて分離校正を受けられる施設)は、「電位計と電離箱の同時申込」で受理することとします。詳しくは、申込方法(分離校正)のページをご覧下さい。
 さらに電位計校正の受理においては、ご依頼電位計の型式や個体毎の経年劣化について、国際規格(IEC 60731:2011)や学会ガイドラインを参考に受け付ける方針です。受け入れ電位計一覧(電位計単体JCSS校正)および申込方法(分離校正)のページをご覧下さい。

2-2.ユーザーの使用時の留意点①(円筒形電離箱の収集電荷の極性)

 一般に電離箱線量計による計測の際、収集する電荷の極性によって計測結果に差が生じることはよく知られています(極性効果)。当センターによる分離校正では、円筒形電離箱は片極性の測定結果より校正定数を導くため、ユーザーのご使用時には下記の注意が必要です。

1) 治療用電離箱の校正申込書の「収集電荷の極性」欄に記入する値は、通常使用している時と同じ極性であること。
2) 納品された校正証明書の「収集電荷の極性」欄と同じ極性になるよう電位計を設定し、使うこと。
※分離校正では全てのご依頼電離箱に対して「集電極側」に高電圧を印加する方式(フローテッド方式)を採用しますが、校正定数に対する印加方式による違いは有意でないことを確認しています。

2-3.ユーザーの使用時の留意点②(容量の小さい電離箱を用いる時)

 現在提供できる電荷の下限が表1に示す5 nCであるため、分離校正を受けた施設にて、容量の小さい電離箱を用いてMU校正を行うとき、お手元の電位計単体JCSS校正証明書の電荷範囲に適合するには、現在(一体校正)より大きいプリセットMU値で照射しなければならない制約が生じる可能性があります。表2にその可能性がある電離箱型式を例示します。通常より多くの照射をすることで対応することをご理解頂けた場合のみ、分離校正をご検討下さい。
 なお、現在、5 nC未満の小さな領域についても技術的な構築を完成しており、JCSS申請の準備を検討している段階です。何卒ご理解のほどお願いいたします。

表2.現在の使用時より大きいプリセットMU値で照射しなければならない可能性のある電離箱型式

電離箱型式メーカー制約
A1SL Standard Imaging 5 nCまで読み値を上げるために校正点3 Gyの照射が必要。
23343 PTW 5 nCまで読み値を上げるために校正点3 Gyの照射が必要。
A10 Standard Imaging
34045 PTW 5 nCまで読み値を上げるために校正点7 Gyの照射が必要。



2-4.受け入れ電位計一覧(電位計単体JCSS校正)および最小入力電荷等

 電位計校正で受け付けている電位計型式、その最小入力電流および最小入力電荷を下記に示します

受け入れ電位計一覧(電位計単体JCSS校正)

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