放射線治療品質管理
B. ガフクロミックフィルムによる線量分布評価手順
HOME > 放射線治療品質管理 > B. ガフクロミックフィルムによる線量分布評価手順
<ガフクロミックフィルムについて>
ラジオクロミックフィルム(商品名:ガフクロミックフィルム)は、放射線照射により発色する物質が添加されたプラスチックフィルムです。現像が必要なく、はさみ等で容易にカットが可能で、スキャナを用いることにより2次元の線量分布が得られます。
<フィルム解析手順>
事前にいただいた施設の線量分布評価用計算データをフィルム解析システムに入力します。
スキャナを用いて照射されたフィルムをスキャンします。
フィルム解析システムを用いて、Distance To Agreement (DTA)の算出及びγ-Index を算出します。
フィルムのロットごとに60Coにより0.0から3.0Gyまで照射し、フィルム濃度と吸収線量の関係を事前に確認します。フィルム解析の際に、依頼施設にて照射された濃度-吸収線量変換テーブル用フィルムの濃度-吸収線量が、事前に作成した変換テーブルから大きく外れていないことを確認します。
スキャナのラテラル効果を除去するため60Coにより照射されたフィルムを用い、事前にスキャナの感度補正を行います。
線量勾配が急峻な位置での基準線量分布画像と評価線量分布画像の各々60%線量位置と80%線量位置のズレを算出します。
Gamma Index (γ)は次式で算出します。評価点から周囲5mm以内の全計算点でγ'を計算し、その最小値をγとしています。
ガンマパス率は評価線量分布と基準線量分布の領域内(Threshold 30%)の全点に対してGamma IndexがPass(γ≦1)、Fail(γ>1)かを集計し、Passした点の数の割合です。パス率が高いほど、評価線量分布と基準線量分布は同じとみなすことができます。IMRT郵送調査ではガンマパス率の基準を90%以上としております。
↑ページTOPに戻る